ビッククラブ移籍しても控えじゃね、ってW杯前は思ってたけど、今はこの3人なら何だかやってくれそうな気がする…期待大!!

(出典 www.tokyoheadline.com)

海外紙情報続々…堂安ローマ、三笘リバプール、鎌田トッテナム?!…W杯で欧州移籍市場価値が急上昇した”日本代表3人衆”のビッグクラブ移籍の可能性は?


FIFAワールドカップ・カタール大会は、今日9日(日本時間10日)未明からいよいよ準々決勝に突入する。すでに24チームが敗退したなかで、来年1月の移籍市場の目玉として、インパクトを残した選手の名前がヨーロッパのメディアで早くも取り沙汰されている。ベスト16で敗退した日本代表からはグループステージでドイツ、スペイン両代表からゴールを奪い、世界を驚かせる勝利に貢献したMF堂安律(24、フライブルク)にローマ、切れ味鋭いドリブルを武器にジョーカーとして活躍したMF三笘薫(25、ブライトン)にリバプールとビッグクラブが興味を示していると報じられている。

イタリアメディアが「ローマが堂安を標的」と報道

 イタリアサッカー界で突如として「Doan」の名前が報じられるようになった。きっかけとなったのはローマ専用サイトの『ROMAGIALLOROSSA.it』が7日付で報じた一報だった。

 同サイトは「独占」と銘打った記事で、以前から日本人選手の獲得を目指していたローマが、ここにきて日本代表の堂安に興味を示し始めたと報道。記事は「堂安サイドと接触するための扉はすでに開かれていて、今後数日間で交渉が具体化する可能性がある」とも伝えている。

 ローマのオーナーを務めるダン・フリードキン氏は、アメリカでトヨタ自動車の販売代理会社を経営する資産家だ。その縁で今夏からトヨタ自動車がローマのメイングローバルパートナーを務め、先月には来日して名古屋グランパス、横浜F・マリノスと国際親善試合を行っている。

 同サイトはさらに、フリードキン氏の号令のもと、ローマでは中田英寿以来となる日本人選手の獲得が史上命題として掲げられているとも報じている。これまでもMF鎌田大地(26、アイントラハト・フランクフルト)やDF伊藤洋輝(23、シュツットガルト)の名前が取り沙汰された。

 この段階で堂安がターゲットとして、それも獲得したい日本人選手の筆頭候補として報じられた背景は、日本代表の一員として出場していたカタールW杯を抜きには語れない。

 ドイツとのグループステージ初戦、スペインとの同最終戦で決めたゴールはそれだけ大きなインパクトを伴い、堂安の名を知らしめるのに十分な役割を果たした。記事ではローマのパウロ・ピント・ゼネラルマネージャーだけでなく、昨年5月からローマの指揮を執る名将ジョゼ・モウリーニョ監督も堂安に注目していると報じ、その理由を次のように伝えている。

「攻撃面におけるユーティリティー性があり、ローマの中盤によりダイナミズムをもたらす上で、最もふさわしい選手となるかもしれない」

 同サイトの記事を引用する形で、イタリアの移籍専門サイトの『tuttocalciomercato24.com』も「ローマは日本の堂安を標的にしている」と題した記事を掲載。さらにイギリスのサッカー専門メディアの『Football365』は、ここまでのカタールW杯で移籍金の相場がはね上がった11人の選手を発表。そのなかでただ一人日本人選手として堂安を選出している。

 今夏に堂安がオランダの名門PSVから、フライブルクへ完全移籍した際の移籍金は800万ユーロ(約11億5000万円)とされている。その上で同メディアはこう指摘する。
「フライブルクがもしもいま、彼を現金化しようとした場合、おそらく3倍から4倍の価値がつく。彼がW杯で決めた2つのゴールは、それほど素晴らしいものだった」

 スペイン戦での逆転ゴールを導いた“1.88mmアシスト”や切れ味鋭いドリブルなど、ゴール以外のパフォーマンスで大きなインパクトを残した三笘への注目度も増している。
 リバプールに関する最新情報が随時掲載される『Liverpool.com』は「カオル・ミトマがリバプールに見つかる?」と題した記事を掲載。左ウイングに怪我人が続出しているチーム状況を受けて、リバプールが獲得すべき理想的なスター候補として三笘をクローズアップした。


 記事の掲載そのものは4日だったが、その内容は日本が戦ったグループステージの3試合を詳報。ドイツ戦の同点ゴールにつながった左サイドからのカットインや、世界中で注目を集めたスペイン戦での逆転ゴールをアシストしたパスを称賛している。

 同サイトはさらに、三笘の年齢が25歳である点に注目しながら「さらに高いレベルで、スタープレイヤーになるためのすべての特徴を持っている」と指摘。リバプールを率いるユルゲン・クロップ監督のスタイルにも合っていると、ごく近い将来の獲得まで進言した。

 三笘の評価額もW杯開幕後で高騰中だが、それでも昨夏に川崎フロンターレから加入した際の300万ユーロ(約4億3000万円)が1000万ユーロ(約14億3900万円)になったとされる。ビッグクラブにとっては決して高額ではないだけに、ブライトン側は大騒ぎになっている。

 地元サイトの『WE ARE BRIGHTON.COM』は、アルゼンチン代表のMFアレクシス・マク・アリステル(23)やエクアドル代表のMFモイセス・カイセド(21)、そして三笘らが広く知れわたった結果として訪れるかもしれない非常事態を、こんな表現で伝えている。

「ブライトンの選手がかつてないほど市場に出ている。ブライトンのサポーターは、最悪の事態が来年1月に訪れると覚悟する必要があるかもしれない」


 カタールW杯に臨んだ日本代表メンバーで、ヨーロッパのいわゆるビッグクラブに所属しているのは、アーセナルのDF冨安健洋(24)の一人だけだった。大会を通して右太もも裏の怪我に悩まされ、自らにダメ出しをした冨安だが、一度だけプライドをのぞかせた瞬間があった。

 スペインとのグループステージ最終戦の後半23分。1-2とリードを許している劣勢を挽回しようと、スペインが名手ジョルディ・アルバ(33、バルセロナ)を左サイドバックとして投入した直後に、森保一監督(54)も冨安を右ウイングバックとして送り出した。

ぶっつけ本番の位置で、アルバ封じを完遂した試合後に冨安はこう語っている。

「プレミアリーグでプレーしているので、その日常を出せたのかなと思っています」


 日常からいかにハイレベルで、かつ厳しい環境に身を置いているかが伝わってくるコメントだといっていい。こうした経験を持つ選手が冨安一人ではまったく足りないと痛感したからこそ、ごく近い日本の未来へ向けて、鎌田はクロアチア戦後にこんな言葉を残している。

「日本がもっと強豪国になっていくためには、やはりビッグクラブでプレーする選手が数人は必要だと思う。ビッグクラブでプレーしている選手は余裕が違うというか、ピッチの上に立っているだけで空気感が違う。絶対的な自信を漂わせているというか、言葉ではなかなか言い表せないようなものも感じさせる。なので、自分はそういう選手になれるように頑張っていきたい」

 ビッグクラブの一員になり、冨安のようにハイレベルなパフォーマンスを代表へ還元してきたいと鎌田は自身のキャリアを思い描いている。その一方で、来年1月の移籍市場における移籍を、W杯が開幕する前の段階で封印していた。鎌田が明かした理由は単純明快なものだった。

「普通に考えれば、冬に移籍をする必要性やメリットが自分にはない。チャンピオンズリーグもベスト16に残っているので、何か変なことがない限り、フランクフルトに残ります」

 夏場の移籍と異なり、ヨーロッパのシーズンの真っ只中となる冬の移籍は、新天地へ順応する時間をほとんど取れない点で大きなリスクを伴う。選手層の厚いビッグクラブが新天地ならばなおさらで、一部の海外メディアの報道によれば鎌田は契約が満了する来夏のフリー移籍を検討。新天地の候補としてボルシア・ドルトムントや、プレミアリーグのトッテナム・ホットスパーがあがっている。

 ともに今シーズンから堂安はフライブルクで、三笘は期限付き移籍先から復帰したブライトンでプレーしている。フライブルクは2位でW杯による中断期間を迎え、ブライトンではイタリア人のロベルト・デ・ゼルビ監督が就任した9月中旬以降に、三笘の先発機会が急増している。

 ましてや堂安は過去にPSVで「自分らしさを失った」として、PSVでの2年目が幕を開ける2020年9月に、ブンデスリーガ1部の昇格組だったアルミニア・ビーレフェルトへ期限付き移籍。いま現在の心技体の充実ぶりにつなげた成功体験がある。

 いずれの報道も各クラブの地元メディア発のものが多く、現時点では正確性に欠けるものも多いかもしれない。実際にオファーを受け、それが魅力的なビッグクラブからのものだった場合にどのような決断を下すのか。今シーズンの充実ぶりを優先したとしても、継続して移籍市場でマークされる存在にはなるだろう。それが4年に一度開催される、W杯だけが持つ相乗効果となる。

(文責・藤江直人/スポーツライター)

(出典:RONSPO)               


(出典 sakanowa.jp)


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