試合終盤の状況だろうね。
全力で攻撃し合う好ゲームに期待!!
そして、最後は日本が勝つ!勝つ!勝つ!


(出典 cloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com)

【W杯】スペインは全否定。日本勝利の“忖度ゲーム”、起こり得る「3つの条件」とは?


4年前のポーランド戦に似て非なるシチュエーション。もしも結果的に試合終盤に訪れれば――。

[カタールW杯 E組 第3戦] スペイン代表 – 日本代表/2022年12月1日22:00(日本時間2日4:00)/ハリーファ国際スタジアム

 カタール・ワールドカップ(W杯)グループEの第3戦、日本代表は12月1日(日本時間2日午前4時から)にスペイン代表と対戦する。FIFAランキングはスペイン7位、日本24位。決勝トーナメント進出の条件は、スペインは「引き分け」以上。一方、日本は「勝利」で文句なし、「敗戦」では敗退決定で、「引き分け」だとドイツ代表対コスタリカ代表戦の結果による。

 また得失点差「+7」で優位に立つスペインは日本に負けても、コスタリカのドイツ戦勝利、あるいは逆にドイツの大量ゴールでの勝利がなければ2位通過になる。そして2位だと準々決勝でのブラジル代表戦を回避できる可能性が高い。加えてライバルになり得るドイツをGS敗退に追いやれる。

 そのためわざと日本に負けるのでは? というような憶測が勝手に出てきたのだ。するとスペインのルイス・エンリケ監督をはじめ選手も、そのような噂を全否定し、勝利のみを狙うと強調している。日本に負けるなど、スペイン代表のユニフォームを着て戦う以上、許されるはずがないというスタンスだ。

 しかも優勝するためには、ブラジルといずれ対戦する。訪れるべきタイミングで、ただ勝つだけだとコケも語っている。

 スペインがわざと負けることはない。ただ、日本勝利でもスペインは無理をしない……そのように忖度する『コンパドレス(仲良し)ゲーム』になる可能性は、この3つの条件が揃った時だろう。

・ドイツが1、2点差のリードで試合終盤を迎える。
コスタリカに逆転の可能性があれば、そもそも成り立たない話。加えてドイツが5ゴール以上奪いそうだとなると、また話も変わってくる。

・日本が痺れるゲームを展開する。
まず日本がゴールを奪い、リードすることが前提。ドイツ戦かそれ以上の痺れるゲームを見せることが条件の一つになるだろう。

・試合終盤、日本がリード。
残り10分、5分……日本がリードしていて、このまま行けば両チーム決勝トーナメントに突破できるという状況に。そこまで条件が揃えば、スペインも強引にはゴールを奪いに来ない!?

 4年前のロシア・ワールドカップ(W杯)の日本がポーランドに0-1で敗れた時と似ているものの、内情はかなり異なるシチュエーションだ。ただ、つまり結果的に試合の最終盤、そのような状況になれば――忖度は起こり得ると言える。

 とはいえ、今回は別会場の結果が非常に影響してくる。そう考えると、スペインが、いちいちそこまで気にすることはないことも分かる。むしろスカッと勝って、チーム力を高めるとともに優勝に向けて弾みをつけようと――チームの目標である「成長と勝利」に集中するだけだろう。

 この話は「結果」にだけ目を向けたものだが、スペインはどのように勝つかに重きを置いてプロセスを歩んでいる。W杯の短期間のトーナメントでもその姿勢を貫いているところは、日本も学び取りたい。

(出典:サカノワ)                


(出典 www.soccer-king.jp)

金子達仁氏“反ルイス・エンリケ”スペイン・マルカ紙の報道は信じるべきか


 ◇FIFAワールドカップカタール大会1次リーグE組 日本-スペイン(2022年12月1日 ハリファ国際競技場)
 【金子達仁 W杯戦記】前日のスポニチ本紙に興味深い記事が掲載されていた。スペインのマルカ紙が「準々決勝でブラジルと対決するのを避けるために、スペインが2位通過を狙うのではないか」と予測したというのだ。

 他ならぬ日本自身が4年前にやったように、他会場の展開次第では敗北をも喜んで受け入れる、ということはないわけではない。ドイツがコスタリカに8点差以上をつけて勝たない限り、スペインは1点差以内の負けが許される。ハーフタイムまでに「TOR!(ドイツ語でゴールの意)」の一報が入らなければ、後半はケガ人や警告を避けるために店じまいするということも、可能性としては、ある。

 ただ、報じたのがマルカ紙だったということで、わたしは眉に唾をつけることにした。

 現役時代、ルイス・エンリケは自ら望んでレアルからバルセロナへ移籍している。激怒したマドリディスタは以来ことあるごとに「裏切り者」と罵(ののし)り続けたが、ルイス・エンリケには馬耳東風だった。わたしの知る限り、彼ぐらい首都のファンとメディアから憎まれ、また疎まれた00年代の選手はいない。クラシコになると、なぜか普段以上の力を発揮するのが、ルイス・エンリケという男だったからである。

 代表監督になってからも、彼と、マルカをはじめとする首都のメディアとの関係に改善の兆しはなかった。むしろ、カタールに連れて行く26人の中に、レアルの選手がたった2人しか含まれていなかったことで、関係はさらに悪化した。

 どこぞのスポーツ紙と阪神の監督の関係が悪い、巨人・原監督とは敵対している、なんて話は聞いたことがないが、マルカをはじめとする首都のメディアは徹底的にレアルの側に立ち、ムンド・デポルティーボなどカタルーニャのメディアは徹頭徹尾バルサを推す。というわけで、反ルイス・エンリケの姿勢を貫いてきたマルカ紙の記事を、いまひとつ信じられないわたしである――スペインにとって、気持ちのもっていきようが難しくなるのは確かだな、とは思いつつ。

 さて、何の見せ場もつくれず、また怒りにふるえる観客のブーイングにさらされるでもなく、あっさりと大会を去ることになったカタールの最終戦は例外として、グループAとBの最終戦はどれも見応えがあった。

 エクアドル対セネガル、イラン対米国は、どちらも引き分けが許されるチームと勝つしかないチームの対決という図式だった。

 互角の条件下で行われた試合であれば、内容はもう少し拮抗(きっこう)した時間帯が長いものになっていただろう。だが、現実は違った。勝たなければならない側がゴールを奪うまでは、勝たなければならない側が試合を支配し、ゴールが生まれてからは支配されていた側が逆に支配をするようになった。

 同様の状況での試合は、過去のW杯でも数えきれないほどあったはずだが、これほどまでにジキル博士がハイド氏になり、ハイド氏がジキル博士に転じる試合は、あまり見た記憶がない。

 考えてみれば、あの日本対ドイツの一戦も、試合の途中で内容が激変した。システムの変更や選手のメンタルなど、さまざまな原因があるのだろうが、日々進化する情報分析により、世界中の監督がより効果的な一手を打てるようになったのかも、などと推察してみたりもする。

 いずれにせよ、やっぱり1次リーグ最終戦は面白い。過去のW杯も面白かったが、今回はまた、格別である。(スポーツライター)

(出典:スポニチアネックス)